「日本心臓ペースメーカー友の会」前史と現在
植込み型心臓ペースメーカーは昭和38年(1963年)8月東京大学第二外科で国産第1号の植込み手術が実施されたが、当初は電極の破損、手術創の感染、患者のノイローゼ等々の問題が続出、これらの解決のため、東大胸部外科の三枝正裕教授、堀 原一、須磨幸蔵、三井利夫先生方(いずれも当時)の主導でPMを植込まれた患者と家族、医師、エンジニア他関係者によって、昭和41年(1966年)5月12日「ペースメーカー友の会」が発足した。(S42.6医学書院発行medicine第22巻第6号「ペースメーカー患者の長期管理-友の会発足にちなんで-」…筑波大学名誉教授堀原一著より)。
以後回を重ね、機器の改良、医療の進歩等多くの貢献を見たが、更に全国的な組織へ発展させるため、当時ペースメーカー植込み患者として医師第1号の早川寛齊(元名誉会長・産婦人科医)が、主治医の三井先生の委嘱を受け、昭和45年(1970年)6月13日「日本心臓ペースメーカー友の会」を東大・好仁会で発足させた。
その後32年に亘り早川寛齊は、平成12年(2000年)12月17日天寿を全うされるまで会長、名誉会長としてペースメーカーによって救われたことに「感謝」して、「報恩」「奉仕」の理念のもと、友の会の基盤を築かれた。平成5年(1993年)10月に当会は名誉ある「保健文化賞」を受賞、画期的な「「患者・家族・医師・技術者・機器メーカー等」の協力体制を持つ患者団体として現在に至る。